エリートニートのFXブログ

「世界はなぜ地獄になるのか」を読んでみた

橘玲(たちばなあきら)の「世界はなぜ地獄になるのか」を読んでみた感想を述べたいと思う

橘玲氏の語り口はドライで客観的、そのクールな印象と、一歩前にでた事実に基づいた冷静な結論なり推論が多くの読者を引き付けるのだろう。

ベストセラーになった「バカと無知」は2022年の10月発売、本作は2023年8月と最近発売された作品でamazonでも高い評価を受けていたので読んでみたが、本作はSNSを中心としたキャンセルカルチャーやLGBTの問題をメインテーマと扱っているが結論部分はそりゃそうでしょうね、、というやや面白みに欠ける作品だった。

レビューにある通り「既刊の橘玲書籍を読んでいるなら冗長」という部分が多く、キャンセルカルチャーの最近のケースやLGBTの細かな情報みたいのが詳しく説明されている所は情報としてよいのかもしれないが、後半部分はページを埋めるために繰り返してる感があり途中で飽きてしまった。

常にSNSで情報を発信する立場の人間やLGBT系の運動に近しい人間にとっては有益な情報もあるのかもしれないが、そこに属してない人間にとってはあまりピンとこない。

しかし、(バカと無知と共通するが)興味深い部分は何箇所かあってそれを書いておきたい

ステイタス(社会・経済的地位)が健康や寿命に影響する(p141)
 脳は自分よりもステイタスの高い人間と比べると損失(痛み)を感じる
 逆にステイタスの低い人間と比べると快感を覚える
 
 これが脳の基本設計だという所。

 絶えず自分よりも上(だと思っている)人間に囲まれているとストレスだらけになるし、下だと研鑽や努力のモチベーションを失う。

 この辺りはバランス感覚が大事そうだよな。だよな